花咲きの街補講―花咲きの街が抱えていた問題について―

・水の大精霊と少女の交わした誓約について

 誓約自体は「水精霊を少女が見つけること」という非常にシンプルなもの。誓約の対価に得られるものは「花咲きの街に雨を降らせること」となり、水精霊を少女が見つけるか、水精霊が死なない限り花咲きの街は雨に降られ続けることになる。

 誓約自体は本人同士のみで成立するものであるので、少女が先に死んだ場合、アンデット化やゴースト化でもしない限りは誓約の履行が不可能になる。履行不可能となった場合、誓約解除不可となる。最悪か?


・凪渡のとった措置

 最初は「子供みたいなものだし、子供のじゃれあいだろうきっと。多分そうだな、うん」ってしていたのだが、どうも数か月しても少女が水精霊を見つけられないもので、絶対ダメなやつじゃん……ってなってとった措置。

 いわゆる誓約の基本である、誓約は交わした当人同士でのみ成立するものである、という部分に干渉することで誓約解除不可になるのを防いだ形になる。誓約は花咲きの街の住人全員に有効なものとなり、花咲きの街を本拠地と捉えている「人間」であれば誓約解除が可能になる、というもの。

 少女が人間であったため、亜人族や妖精族では解除不可能である。最悪か??


・三毛縞の壊した剣

 案の定水精霊が飽きたので、自分の代わりにと置いておいた水精霊の核。核なので壊されれば当然水精霊の力はがっつりそがれます。壊された後まもなく新しい水の大精霊が誕生し、先代の傍若無人ぶりに頭を抱える羽目になる。ご愁傷さまです。

 ちなみに核を発見した時点で誓約は解除されており、破壊は必要ありません。でも白蛇に壊せって言われたから壊したよ。わかりやすいもんな。


・白蛇

 水精霊が気まぐれで作り出した生命体。半分精霊で半分は動物。水を招く蛇神としての性質をはらむが、周囲の水の調子を整えるくらいの力しかない。作っておいて僅か一週間くらいで「お前しゃべらないの生意気!あきた!ばいばい!」ってしてきた水精霊にたいそうご立腹しており、三毛縞という少年が現れたことでうきうきで核を破壊してもらいに行った。

 精霊なのでマナの違いから異世界人かどうかはわかる模様。白蛇の好みは水の気配がする善を尊ぶ人間なので、わりと倫理観死んでいるメアリーよりも、自分なりの正義を良しとする三毛縞の方がタイプだったらしい。


・神殿の結界

 少女の在り方に合わせて結界が張られている。精神的な在り方もそうだが、肉体も考慮されているため少年少女しか入れない。最悪である。

「っていうか精神面も入るのかあ?」「一応はね。とはいえ肉体部分はともかく、精神部分の枷は結構ゆるいわよ」

秋水堂もの置き小屋

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